2014年05月18日

処女航海/ハービー・ハンコック

処女航海
Maiden Voyage

ハービー・ハンコック(p)
ジョージ・コールマン(ts)
フレディ・ハバード(tp)
ロン・カーター(b)
トニー・ウィリアムス(ds)

1965年録音

 ずいぶん前、チック・コリアにはまっていた頃、並んでしょっちゅう名前が出てくるのがハービー・ハンコックだった。当然、折にふれて聴いてみるのだが、どうもピンとこない。マイルスの「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」で鳥肌ものの演奏を見せるかと思えば、「ヘッドハンターズ」も演る。VOSPも率いてみせる。なんだかぬるぬると正体が掴めない。ただの器用な人なんじゃないかという気もしてくる。その印象は今もあまり変わらない。ずいぶん聴いてはみたけれど、結局好きにはなれなかった大物のひとりだ。

ただ一曲「処女航海」。これだけが耳から離れない。このアルバムも、アルバムとしてはあまり聴かないけれど、冒頭「処女航海」だけは繰り返し聴く。フレーズが印象的で耳に落ちやすい、という部分は確かにある。でもそれだけではないような気がするのだ。

新しいものを思いついて試してみるとき、そこには何か、計算外の勢いみたいなものが生まれることがある。これ、ひょっとしたらイケてるんじゃないか、みたいな作り手側の子供じみた高揚感。乱暴だったり、やぶれかぶれだったりすることも少なくないが、そのはみ出しているところが面白い。
もちろんこの曲はやぶれかぶれでも乱暴でもない。だがその向こうに、才人ハービー・ハンコックの意図しない「パンチラ」がちらりと見えちゃった気がするのだ。あっ、白!

・・・我ながら気持ち悪い比喩だ。

posted by kiwi at 23:17 | Comment(0) | TrackBack(0) | ピアノ
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス: [必須入力]

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/397341266
※言及リンクのないトラックバックは受信されません。

この記事へのトラックバック