2014年05月24日

シロッコ/パコ・デ・ルシア

Siroco
Siroco

パコ・デ・ルシア(g)
ルーベン・ダンテス(g)
ペペ・デ・ルシア(palmas)

1987年



男の人生には、「うっ、やばい。鼻血出そう」という状況がたまに発生する。腹の底で色々なものの圧力が高まって、出口を探して盛り上がってくる不穏な気配。メーターが振りきって安全弁が飛んだら、若干みっともないことになるんじゃないか、という予感。いくつか想定できるその危険なシチュエーションの中に、パコ・デ・ルシアを大音量で浴びるように聴く、というパターンを入れていい、とぼくは思う。
フラメンコというのはつまり、その無方向な鼻血エネルギーを制御しきって、ひとつの音楽として昇華する、見事な方法論なのだ。

そういう音楽なんだから、当然、パコ・デ・ルシアは青筋立ててしゃかりきに演奏していると思っていたのに、Youtubeで見たのは、涼しい顔でギターを奏でる、ハンサムな死神博士だった。そのギャップにびっくりして、これは一度この目で見ないと、と考えたものだ。

その機会に恵まれないまま、パコ・デ・ルシアは旅行先のメキシコで急に亡くなった。
ギター・レジェンド、逝く。66歳。

せめて、彼の音楽を聴いて、思う存分鼻血を出そうと思う。

posted by kiwi at 20:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | ギター・ベース
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